心地よい暮らし。

50代突入。夫と二人暮らし。心地よい暮らしを模索中。

〈本〉「シンプルに生きる」 〜人生の本物の安らぎを味わう〜 (ドミニックローホー著)

文庫版のあとがきによると、「シンプルに生きる」の初版がフランスで発刊されてから14年の歳月が経っているようです。

 

この一冊からみても、ミニマリズムという概念が定着してから、もうそんなに経つのですね。

 

今読んでも、まったく古さを感じさせないのは、シンプルに生きるという生き方の根っこに、その信条や規律がリンクされているからなのでしょうか。

 

シンプルに生きる 人生の本物の安らぎを味わう (講談社+α文庫)

シンプルに生きる 人生の本物の安らぎを味わう (講談社+α文庫)

 

 

いくつもの気づきを与えてもらいました。

備忘録がわりに、印象に残った言葉をいくつか抜粋させていただきます。

 

◾️部屋にものが少ないほどその調和が大切


美しいものを少しだけ所有するだけでは不十分です。次のステップは、身の回りのもの全て調和させ、自分らしいスタイルを完成させてみましょう。(P33)

 

◾️醸し出される「穏やかかさ」こそ究極の品性


年齢を重ねるごとに、自分のスタイルを洗練させていきましょう。(中略)なぜなら品性の究極の価値とはそこから醸し出される「おだやかさ」にあるからです。理想は、ただ服を着るのではなく、「自分らしさ」が感じられる装いです。(P36)

 

◾️バックがあなたのスタイルを完成させる


毎日が旅であると考えて。自分に必要なものは全てバックの中に入れておきましょう。鍵、お金、携帯電話、アドレスブック、化粧道具、薬、写真など。
バックは自分の体の1部です。どの服よりも長く自分と一緒にいるのです。それだけに良いものを選ばなくてはなりません。


女性は、自分のライフスタイルをそのままバックに詰めて持ち歩きます。それ故、ハンドバックはあなたの個性を代弁する頼もしいパートナーなのです。(P45)


◾️「今を生きている」と実感する人は疲れを感じない


将来を心配するのではなく、むしろまさに今、取り逃しているこの瞬間の心配をしましょう。
そのためには注意力を発達させ、パラサイト的な思考を捨てることです。今この瞬間の活動そのものが重要なのです。「この場所」と「この瞬間」に気を集中させ、ゆっくりと行います。


「時」の質を変えられると言うことはもっとも貴重な才能のうちのひとつです。私たちの細胞のひとつひとつが、ほかのすべての細胞が持つ遺伝子と同じものを持っているのと同様に、瞬間はほかの瞬間の反映なのです。


いずれにしても私たちは生きていかなければなりません。品格を保ちながら生きたいと願うのであれば、なすべき義務はつべこべ言わずに果たしましょう。


このような生き方は想像力、知性、決断力、そして知恵に通じる扉を開いてくれます。完全に満足して生きるためには、常に自由で解放された精神の目覚めが必要なのです。(P93)
 

◾️手始めにできそうなこと

 

「女性は、自分のライフスタイルをそのままバックに詰めて持ち歩きます。」

 

逆に受けとめれば、家の中やワードローブを完成させるよりも、まずは、バックの中身を自分のスタイルとして完成されていけばよいですよね。

 

文中にもありますが、ミニマリストは高くつきます。いくつもの失敗の先にしか答えが見つからないのですから。小さな一歩として、バックの中身を見なおすのはよいかもしれません。

 

◾️心がけたいこと

 

ともすると、人生の後半戦は不安や心配ばかりに支配されがちです。

 

体の不調、金銭的な不安は誰でも多かれ少なかれ抱えているものでしょう。

 

たしかに、そうした一面と向かい合い、ある程度備えていくことは必要なことです。

 

ですが、そうしたこれから先に起こるかわからない不安に押しつぶされて、今、この瞬間をおろそかにしているのなら。

 

最後に、もう一度だけ下記の言葉を引用させていただき、心にとどめておきたいと思います。

 

将来を心配するのではなく、むしろまさに今、取り逃しているこの瞬間の心配をしましょう。

 

それでは、また。