〈本〉「どうしても嫌いな人」、「週末、森で」(益田ミリ著)
最近、益田ミリさんの漫画を一気読みしていました。
この人は、「ふつう」を描くこと。とりわけ、お一人さまを描くのが上手な作家さんだと思っています。ヘタウマな絵もとても作風にあっています。
たいていの物語りは自分とは関係のない架空の世界だと思えるけれど、ミリさんの作る世界は私のとなりにもリアルにあると思える世界。フツーの暮らしです。
今回、何冊も読んだ中で印象的だったのがこの2冊。
こちらは、すーちゃんシリーズの中の一冊。
モヤモヤしたり、
イライラしたり、
そんな日もあります。
認めたくはないけれど、苦手な人や嫌いな人もいます。
何気ない一言で小さく傷ついても気づかないフリをしてその場をやり過ごし、あとから少しずつ少しずつ気持ちにダメージがくる感じ。
考えたくないのに、気がついたらくり返しイヤな気持ちを反芻していたりする感じ。
そんな堂々めぐりなモヤモヤやイライラを形にして、目の前に作品として見せてくれるのがすごいなぁと感心してしまいます。
読むと肩の力が抜けて、気持ちを楽にしてくれる作品です。
もう一冊は、こちらの作品。
日常から少し目を離して先の風景を見せてくれます。
そして、「少しだけ先を見る」…そのことでやり過ごせることがあることに気づかせてくれます。
心が少し疲れたとき、
正しい訳でも強い訳でもないけれど、
いろんな事を受け止めたり
受け止めきれなかったりしながら、
それでも変わらずに生きていく主人公の姿に癒されます。