医療保険の見直しについて考えたこと
今年は家計を見直す年と決めています。
悩んでいた医療保険についても、ようやく結論を出すことができました。
保険の掛け替えにともない、自分が考えたことを記録しておきたいと思います。
🔳今まで加入していたのは県民共済のみ
民間の保険会社に加入していた時期もありますが、一時期経済的に大変だったこともあり解約。それ以来10年以上この保険一本できました。
こちらの一般的な加入コースは月掛金が2000円という安さです。保険に多くの保障を求めるひとには不向きかもしれませんが、医療保険は必要最低限の保障があれば十分という方には向いています。
たとえば、入院した場合には加入コースにより日額5000円、もしくは10000円の給付を受けることができます。民間の保険と同じレベルですよね。
さらに、共済というだけあって毎年の決算時に余剰分の割戻金があります。例年6000円から8000円程度が還付されたと記憶していますので、実質支払い額は年間2万円弱。家計に優しい保険です。
では、なぜ今回見直しをしようと思ったのか。
🔳見直そうと思った理由
ひとつだけ問題があるのは、保障年齢に制限があるということです。
人生100年時代といわれはじめた今、長生きがリスクにもなる時代だといわれています。
そうした状況のなかで、65歳を過ぎると保障金額が半分になり、さらには85歳で保障期間が終了という保険のままでいいのだろうかと考えたのが見直しのきっかけです。
平均寿命のほとんどをカバーできているし、その年齢までに十分な貯金をしておけば問題ないと考えるのか、病気や入院のリスクが高まる年代に保障がうすくなったり、なくなるのは不安と考えるのか。
それによって結論が変わってきますね。
🔳医療保険 不要派vs必要派
医療保険の見直しを考えるにあたり、いくつか関連の本を読んでみましたが、著者によって極端に意見がわかれているのに驚きました。
保険不要派の考え方
たとえば、保険はそもそも無駄であるとする考え方。
国の制度として健康保険や高額医療費制度があるのだから、用途が限定されてしまう保険は必要ないというのが主な理由です。
「貯蓄をするのが一番、『保険加入はお金を減らしやすい選択』です。」と訴えています。
結局、検討に値する保険は3種類だと思います。
- 自立していない子供がいる世帯主の死亡に一定期間備える保険
- 病気やケガで、長期間、仕事に就けない事態に備える保険
- 相続対策に利用する保険
▷「生命保険は『入るほど損」』」(後田 亨著/日本経済新聞出版社)
生命保険と医療保険という違いはありますが、考え方としては同じことでしょう。
保険必要派の考え方
もう一方で、「医療保険などいらない」というのは短絡的すぎるという意見もあります。
「医療保険はいらない」という人は、おそらく実際に出費となる医療費のことだけを取り上げて、理論を展開しているのではないでしょうか。
しかし、病気やけがで入院すると、かかるのは入院費の自己負担だけではありません。
▷「結婚したら知っておきたい保険の選び方 」(三田村 京著/総合法令出版株式会社)
例として、食事代、差額ベッド代(病院都合の場合もあるということで)、テレビカード代、家族の交通費、入院生活用品費、洗濯代等々をあげています。
そして、有訴者数(=病気やケガで自覚症状のある者)は全世代で女性の方が多いことから、女性はより必要度が高いとしています。
実際にどのくらいの費用が発生するかについて、こんな風に書かれた本もありました。
入院したときに掛かるお金は平均1万6004円、1万円以上かかるケースが合計で約6割を占める。
入院期間はどんどん短期化。90日以下が95%を占める。
▷「保険は三角にしなさい」 (保険マンモス×ダイヤモンド・ザイ編集部編/ダイヤモンド社)
🔳将来の不安を軽減するために準備できること
では、自分の場合はどうでしょう?
仮に老齢期といわれる世代になって入院したとき、貯金の残額がどんどん減っていくのをみてもそれほどストレスを感じず過ごせるだろうか?
そうならないために、どれだけ貯蓄すれば安心していられるのだろうか?
正直分かりません。
実際のところ、誰にも自分の健康リスクや寿命など分からないのですから難しいですね。
ただ、先のみえない不安を抱えたまま過ごすのは嫌なので、その不安を軽くするためにも生涯保障をえられる保険への掛け替えをしようと決心しました。
ただし、年齢とともに掛け金は高くなります。
ですから、私の場合は保険に全部を求めるのではなく、たとえば入院日額は5000円というように負担を一部軽減できるものから選ぶようにしました。
見直すことにより支出が増えることになりますが、ある程度の「安心」を得るために必要と考えています。
保険に限らないことですが、情報が多すぎて取捨選択するのが大変です。
今回の選択がベストチョイスなのかは分かりませんが、今までのように漫然と入っているだけではなく自分で納得した上で結論をだせたことはよかったと思っています。
これからも(長生きすることを前提として)、長寿が幸せだと思えるように、今からでもできることを整理しながら暮らしを整えていきたいと思います。